価値観とは?プロコーチがその効果、見つけ方、活用方法を解説!

「価値観が大事だと聞いたことがあるけど、それってどういうことなんだろう?」

価値観は充実した人生を送る上で、非常に重要なキーワードです。目標達成、モチベーション、人間関係、生産性といったあらゆる分野で価値観に基づくことで、より高い効果や効率を手にすることができます。

この記事では、価値観をベースにしたコーチングや講座を提供しているコーチング協会が、価値観の基本的な知識から効果、価値観の見つけ方、活用方法までお伝えしています。

※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。

目次

価値観とはなにか?

価値観とは、自分が心から大切にしていることを指す言葉です。価値があると意味づけている判断基準のことです。意識している意識していないに関わらず、誰もが価値観に従って判断、行動しています。

心理学的には次のように表現されることもあります。

価値は、日々の生活において私たちを導き、私たちの行動を動機づける「軸となるもの(プリンシプル)」である
出典:『よくわかるACT

また、まったく変わらないものではなく、経験や人との出会いによって変化していくものです。ただし、幼少期に生まれたものや強烈な体験によって生まれた価値観は変化しにくいとされています。

組織の価値観

その組織において、なにを大切にしていきたいかを示したものです。判断基準や働く人に期待する行動、すべきではないことなどが示されます。個別具体的な内容というよりは、あらゆる場面における指針となります。

経営理念やミッションなどの言葉によって表現していることがあります。

個人の価値観が個性を表すように、組織の価値観も組織らしさや特徴を打ち出し、共感する人が集まる機能を果たします。

  • Amazon:顧客第一主義
  • サウスウエスト航空:従業員第一主義
  • リッツカールトン:紳士淑女をおもてなしする私たちもまた紳士淑女です

一般的な意味、用法

物事を評価する際に基準とする、何にどういう価値を認めるかという判断。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

「なにに価値を見出すか」というのが一般的な意味合いです。意見の合う合わない、モノの好みが合う合わないといった意味でも、「価値観が合う、合わない」と使われることもあります。

なぜ価値観が大事なのか?

価値観は一人ひとりの土台だから

価値観、ビリーフ、感情、行動のピラミッド構造

価値観と感情は密接につながっており、価値観を元に判断が行われ、行動が生まれます

たとえば、目標や計画が自分の価値観と一致していれば、自然とやる気が湧いてきます。目標を達成することの喜びも大きく、そのためのプロセスも充実した時間を過ごすことができるようになります。

逆に、目標や計画が自分の価値観と一致していないとき、人はストレスを強く感じます。また、目標を達成できたとしても、充分には喜べないこともあります。

  • 価値観と目標、計画が一致=モチベーションアップ、行動量アップ
  • 価値観と目標、計画が不一致=モチベーションの低下、ストレスの増加
編集部

価値観と合わずに、強いストレスを感じた経験です。
過去にクレジットカードをキャッチして案内する仕事をしたことがあります。便利なカードではありましたが、現場のリーダーの中にはあまり理解していないお年寄りを勢いで登録させていた人もいました。数字ばかり追いかけて、お客さんに貢献しているとは言えないやり方には強いストレスを感じていました

『7つの習慣』に基づいた研修を行う会社においても、価値観を明らかにすることをSTEP1に設定しています。

一番下の価値観から一番上にある日々の計画までが積み重なっています。

つまり、私たちの行動を支えているものは、個人個人の持つ価値観であり、価値観がすべての土台となります。

このように私たちの行動はすべて価値観からもたらされるものであり、また計画・行動が価値観と一致したときに、私たちは心から充足感を得ることができ、真の納得感を得ることができるのです。

1日目:価値観の大切さを知る

つまり、価値観というのは個人的な満足感や精神的な充足感を得るだけではありません。

人間関係においても、ビジネスにおいても、価値観に基づいて計画や行動を行うことで、高い基準の成功を手にすることができるのです

価値観を知り活用するメリット

自分にとってのメリット

行動指針、判断軸を手に入れられる

価値観が明確になるということは、自分にとっての行動指針や判断軸が手に入ることと言えます。

その時の気分や衝動的な判断によって決めたことで、後悔したことがあると思います。テレビの特集やネット、広告で見かけたものを買ってみたものの、結局ほとんど使わなかった…なんて経験があるんじゃないでしょうか。

こうした衝動買いはドーパミンによる働きのせいで起こります。ドーパミンは目新しいものに対する「期待感」によって分泌されます。しかし、手に入ると期待感は落ち着くので、冷めた気持ちになったり後悔したりするのです。

価値観による判断は、自分がなにに幸せや充実感を感じるのかを示すものですから、納得感や満足感のあるものになりやすいです。つまり、なにに時間やお金を使うことで、充実した生活を送れるのかが明確になります

迷いが少なくなり、自分らしく生きることができる

社会には様々な常識や理想があふれています。育ってきた環境によっても異なるでしょう。そうした常識には理由がありますが、必ずしも自分を大切にすること、幸せにするものとは限りません。
ときには、常識や理想にとらわれすぎて、ネガティブな感情を味わい続けている人もいます。

しかも現代は情報があふれているので、これまで身につけてきた常識だけではなく、様々な成功者や発信者による新常識も簡単に目にするようになりました。それらの常識や理想は対立していることも珍しくありません。

こうした状況では、どのように生きるべきか、なにを基準に考えたらいいのか迷うのも仕方ないことだと言えるでしょう。

価値観を明確にすることで、自分にとって本当に大切なことがわかります。
どうしていきたいのか、どうすることが自分にとって幸福や充実感をもたらすのか。こうした指針が明確になることで、迷う場面でも自分らしい選択ができるようになります。

達成しやすく、達成するまでの間も充実感を得やすい目標を立てられる

目標に対して、苦手意識や苦しさを感じる人もいるでしょう。会社の目標やノルマに対して、無理やりモチベーションを上げて頑張ったこともあるかもしれません。

価値観に合った目標を立てることで、自然とモチベーションが上がり、行動量も高まります。また、そもそも価値観に合ったことをするため、達成までのプロセスを楽しむことができるようになります。

PDCAを回すことが大事だと言われますが、価値観に合ったことをやっていれば、自然とPDCAが回るので、目標にもどんどん近づいていくことでしょう。

他者との関係におけるメリット

コミュニケーションがスムーズに進む

価値観を知るべきなのは、自分に対してだけではありません。他者の価値観を知り、価値観を大切にすることができれば、あなたは優れたコミュニケーション能力を手にしたと言えます。

まず自分が大切にしたいことや得たいことが明確になっています。そのため、どうなりたいのかといった目的がハッキリします。コミュニケーションに対する迷いの一つがなくなります。

また意見や判断の衝突は、お互いの価値観をよく理解できていないことが原因の一つです。

自分の価値観を知る過程で、他の人もまたそれぞれの価値観に従って生きていると知ることになるでしょう。

自分の価値観を大切にするように、相手の価値観を理解して大切にするようにすれば、表面的な意見は異なっていたとしてもお互いの目的や価値観を満たすコミュニケーションが取れるようになります。

交渉事や商談がうまくいきやすくなる

商品・サービスを買う、契約を結ぶということは、相手がメリットを感じて、そのコストやデメリットを受け入れられると判断したと言えます。

商品が手に入る、サービスが使えるようになるというメリットは当然のこと、それによってこれくらいの売上や数値の変化が期待できるということも伝えるでしょう。

しかし、担当者やその先にいる決裁者が気にしていることは、数値や売上の変化だけではないかもしれません。相手や相手の組織が大切にしている価値観を満たすことができるなら、「この人にお願いしたい」と思われるようになります。

自然と相手が心を開いてくれやすくなる

価値観を知るためには、相手に関心を向け、相手の身につけているものや仕草を観察したり、質問したりすることが大切です。

自然と相手の話を聞くことが多くなるでしょう。すると、相手には理解して大切にしようとしてくれていると伝わるので、心を開いてもらいやすくなります。

信頼関係が深まるため、コミュニケーションやセールスもうまくいきやすくなります。また、実際に相手の価値観を満たす行動をすれば、さらに信頼は深まります。

講座受講生

営業が苦手でしたが、相手の社長の話を聞くことを意識していたら、あっさりと3,000万円の新規契約を受注できました

どうやって価値観を知るのか?

価値観リストを使う

価値観を知る簡単な方法の一つが、価値観リストを活用することです。価値観を示した単語リストから、自分にピンと来るものを選ぶ方法です。

詳しいリストや方法は「価値観リストをつかって、簡単に自分の価値観を知る方法」で解説しています。

あわせて読みたい
価値観リストをつかって、簡単に自分の価値観を知る方法 自分のことを知りたいと思われるのであれば、「まず価値観を理解しましょう」と言えるくらい、価値観は重要なものです。 価値観は自分の源にあるものなので、目標を立て...

価値観を問う質問に答える

直接的に「自分の価値観はなにか?」と考えてみても、思い浮かぶ人は少ないです。

価値観は普段の生活や判断、想像したときの感情などに現れます。そこで、価値観を知るのに役立つ質問に答えることで、自分の価値観を知ることができます。

価値観を問う質問集

  • なにをしているとき、一番幸せを感じますか?
  • 人生最後の日に、どんな風に過ごしたいですか?
  • もし最高の人生を送ることができたら、あなたのお葬式にはどんな人が集まり、どんなことを話していますか?
  • もし一生遊んで暮らせるだけのお金(たとえば10億円)が手に入ったとしたら、なにをしますか?
  • もし一生遊んで暮らせるだけのお金(たとえば10億円)を手に入れる権利を失ったとしても、やり続けること、やりたいことはなんですか?
  • 一日の理想のスケジュールは?
  • 本当にほしいものはなんですか?
  • あなたの人生に生きる意味や目的や活力を与えてくれるもの(与えてくれたもの)はなにかありますか?
  • あなたにとって「美しい」思い出はありますか?それはなぜそのように感じるのでしょうか?
  • 他人の行為で、あなたが賛成できないこと、好きになれないことはなんですか?その人の立場にいるとしたら、どんな違った行動をとりますか?
  • 好きな人はどんな人ですか?
  • 嫌いな人はどんな人ですか?
  • 自分であれ、他人であれ、それをすることに怒りを感じることはなにかありますか?イライラしてしまうことは?
  • 尊敬する人は誰ですか?どんなところを尊敬していますか?
  • 感動を与えられた人や出来事はどのようなものでしたか?
  • 仕事とはどのようなものですか?
  • 仕事を通して、どんな風に貢献していきたいですか?
  • 実際に、よくお金や時間を使っていることは何ですか?
  • パートナーとの理想的な関係や過ごし方はどのようなものですか?
  • 理想的なお金の使い方は?
  • 興味・関心を強く持っている分野はどんなものですか?
  • なにを学ぶとき、楽しかったですか?充実していましたか?
  • これまでの頑張ってきたことを振り返ってみて、なにがモチベーションになっていたと思いますか?
  • これまでにインスピレーションを受けたものはなんでしたか?どんなものにインスピレーションを受けやすいですか?
  • これまでの人生で許せなかったことは?その理由はなんでしょうか?
  • 今の自分に一番大きな影響を与えている人は誰ですか?
  • これまでの中で、自分を誇らしく感じる決断はなんでしょうか?なにを大事にしてその決断をしましたか?
  • あなたの周囲にどんな影響を与えたいですか?
  • 不平不満を感じることはなんですか?
  • あなたが最近経験した中で、特に印象に残っている出来事は何ですか?

コーチングを受ける

自分の価値観をもっと深く知りたいとき、ワークに取り組んでみたけどピンと来ないとき、価値観をどう活かしていけばいいのか悩んだとき。

特にオススメしたいのが、コーチングを受けることです。

どんな人であったとしても自分の背中が見えないように、思考の盲点が必ずあるものです。自分にとっては当たり前のことも、他人からすれば当たり前ではないことも数多くあります。

なので、他者に相談し意見を求めることで、一人で考えるのとは違った結果を得られることがあります。

特に価値観について理解のあるコーチングを受けることで、効果的な質問や対話によって自分の価値観をより深く理解し、どのように活かしていけばよいのかを見つけることができます。

コーチの中には、行動管理や目標達成が中心の方も多くいます。価値観をベースにしたコーチングを受けたいとしたら、目的に合うコーチを選びましょう

当協会のコーチは、価値観を重視したGHCDコーチングの高い技術を修めています。コーチングを受けることに興味がありましたら、当協会の認定講師による体験コーチングを受けることができます。

あわせて読みたい
パーソナルコーチングのご案内 ビジネスキャリアの豊富な認定講師に、相談できます このままではよくないと思っているけど、何をしたいかはよくわからない なんとなくモヤモヤした気持ちはあるけど、...

価値観を活用する方法

目標を効果的に立てる

目標(願望)の中には、「本当の願望」と、価値観とは違う「ニセの願望」があります。

  • 本当の願望:本当に得たい願望。次々と達成できて、喜びも大きい
  • ニセの願望(代替願望):達成が難しく達成しても喜びの小さい

本当の願望は、価値観に基づいています。

繰り返しになりますが、価値観に基づいた願望は、実現するための行動自体が楽しく好きなものです。なので、モチベーションを気にすることなくどんどん行動するので、目標を達成できます。

本当に得たいものなので、達成できたときには、大きな喜びや達成感を味わうことができます。

価値観に基づく目標を立てる3ステップ

  1. 自分の価値観を知る
  2. 価値観に基づいた具体的な「本当の願望」を描く
  3. 「本当の願望」をSMARTゴールなどを使い目標として設定する

この3ステップに従うことで、効果的にワクワクする目標を立てることができます。

価値観を意識して行動を振り返る

自分の価値観を知ったら、それを意識して行動することや、価値観という視点で振り返りをしてみてください。

これを繰り返すことで、はじめ価値観だと思っていたことは、少し違うことに気づくかもしれません。もっとこうしたい、これが大切だという違いに、自分らしさが隠れています。

価値観を元に振り返る質問

  • 今日の行動や選択の中で、価値観が満たされたことはなにか?
  • 今日の行動や選択の中で、価値観に反していると思ったことはなにか?
  • 今日、特に心が動いたことはなにか?なぜ心が動いたのだろうか?

価値観は洗練するもの

はじめて自分の価値観を知ったとき、それほどしっくり来なかったり、なんとなく違うように感じることもあったりするかもしれません。

安心してください。それで大丈夫です。

価値観はワークや日々の振り返りなどによって、どんどん洗練していくことがオススメです。

はじめて価値観を見つけた段階というのは、あなたにとっての宝石の原石を見つけたようなもの。まだまだまばゆい輝きを放ってはいないかもしれません。

しかし、その原石を磨き続けることによって、あなたにとって価値ある宝石を手にすることができるのです。

だから、価値観を知ってあまりピンとこなくても落ち込むことはありません。今見えている価値観を元に目標や計画を立てて行動することで、よりあなたの価値観が明確になっていきます。

まとめ:価値観はあなたの土台となるもの

価値観は、一人ひとりの土台となっているものです。

目標や普段の行動が、価値観に基づいたものであれば、毎日を充実した気持ちで過ごすことができるでしょう。また、自分らしい魅力を発揮することにもつながります。

価値観を活用したコーチングについて詳しく知りたい場合には、こちらの講座がオススメです!

オススメ講座!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次